メンタルヘルスとソーシャルアプリ
 今日、スマートフォンは多くの人にとってバーチャルな友達とさえ言える存在になってきています。 Facebook、Instagramなどへの投稿は楽しいし、何か反応が返ってきた時の満足感は誰しも経験があることかもしれません。 ソーシャルメディア(SNS)は役に立つのはもちろんのこと、日常生活でのプレッシャーやストレスから気を紛らわせてくれる存在でもありますが、度がすぎると有害となる可能性があります。 最近の研究によると、SNSを毎日3時間以上使用する十代の若者の場合、不安や絶望、継続的な緊張感が生じ、精神的健康問題のリスクが著しく高くなることがわかってきています。さらに、SNS上でプライバシーが侵害され、個人のメンタルヘルスに悪影響を与える可能性があります。例えば、名前や住所が許可していない範囲を超えて公開されたり、ハラスメントやストーカー行為を受ける事例もあり、ユーザーはこれらのSNSのアプリに個人情報や機密情報を預けているため、データのセキュリティと機密性を考慮する必要もあります。 有名なバーチャルプライベート ネットワーク (VPN) プロバイダーである ExpressVPN によると、人とのつながりを作るソーシャルアプリが多様化している中、それらのアプリを利用する際にVPNをダウンロードすることで、見知らぬ第三者やハッカーから個人情報を保護するためのさらなるセキュリティ対策になるとのことです。 ここでは、SNSが精神的健康に及ぼす影響や、さまざまな危害から身を守る方法についてご紹介します。 メンタルヘルスにどのような影響を与える? FOMO 「FOMO(フォーモ)」とは、「見逃したり取り残されたりすることへの不安」を表す言葉です。Instagramなどのアプリを使用すると、他の人が自分よりも良い生活を送っているという印象を受けることがあります。こうした考えは、自分の価値観に影響を与える可能性があります。 孤独感や不安感が増大し、さらにSNSを利用するようになりかねないのです。 引きこもりとうつ病 アメリカのある大学で行われた研究によると、SNSを過剰に使用した場合、人々は満足感を得るどころか、逆に孤独感が増すそうです。 現実世界において誰かと交流するのに比べても、ストレス軽減や気分高揚などの効果はなく、結果として孤独感が強まり、鬱傾向になる可能性が高まるとか。 さらに、こうした不安や鬱病などの症状は、対面での人間関係よりもSNSでのやり取りに費やす時間が増えるほど悪化する傾向があるのがわかっています。 ネットいじめ 現在、10代の若者の10%がネットいじめを経験したことがあり、また、多くのユーザーが不快な発言に遭遇したことがあると言われています。 SNSサイトは、長期にわたる精神的ダメージを引き起こしかねない有害な噂、虚偽、虐待を広める仲介役として機能してしまう場合もあるのです。   SNS上でメンタルの安全を守る方法 つながりやフォローしている人を見直す SNS状で流れてくる情報に影響を受け過ぎていると感じた場合は、フォローしている人や『友達』を見直してみましょう。もし、相手があなたの投稿に批判的な意見ばかり書き込むようであれば、尚更です。 アカウントをリセットする つながりやフォローしている人との関係を整理しても、自分自身が気になってチェックしてしまう、という場合はSNSへの依存傾向が強くなってきている表れでもあります。そんな時は一度、思い切ってアカウントをリセットしてみるのも良い手段のひとつとなるはずです。
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